足の機能

足には様々な機能がありますが、私が施術する中で考えているのは、
・体重の支持
・衝撃の吸収
・バランスの保持
・駆動、制動力の伝達
・情報の伝達
上記の5点と考えております。

ちなみに足には1日で大きな負荷がかかっています。
ゆっくりと歩いた際も足には体重の約1.2倍の負荷がかかります。
1日平均で6.5km歩くと言われているので、歩数としては約7500歩ほどになります。
体重が60kgの方では60×1.2×7500で…
1日540tもの負荷が足にはかかっているのです。

トラス機構

足におけるトラス機構とは、体重がかかった際に足の衝撃吸収作用として定義されます。

足を横から見た際に、足の骨と足底腱膜で三角形が構成されるかと思います。
三角形上方の骨は硬く、下端の足底腱膜は柔軟な構造となっています。
このために、体重がかかった際に足底腱膜は伸びて衝撃を吸収する作用を持っているのです。

歩いている際に体重が片足にグッとかかってきた際(逆の足が宙に浮いた際)、このトラス機構は特に重要となってきます。

このトラス機構が働いていないと、衝撃吸収が満足に行われず足だけでなく全身の関節へと負担がかかります。
長年負担が蓄積されていきますと私見にはなりますが、
・姿勢の変化
・関節の構造的な変化
・痛みの要因
上記のような変化を呈してくると思います。

ちなみに変形性股関節症の進行に歩き方と歩数の累積負荷が影響するという研究結果も報告されています。

また成長期に発症する有名なケガでオスグッド・シュラッター病というものがあります。
これは大腿四頭筋(太腿の前の筋肉)の過剰な牽引負荷で脛骨粗面(脛の出っ張り)に痛みが出るとされており、大腿四頭筋は歩いたり走ったりした際に衝撃を吸収する働きがあります。
トラス機構がうまく働かず、足での衝撃吸収能力が低下していると大腿四頭筋などへ負担がかかることは容易に想像できると思います。

トラス機構
トラス機構

ウインドラス機構

私たちが歩いたり走ったりする際に、踵が地面を離れ足趾へ体重が移動すると足趾は反った状態になります。
これにより、足底腱膜は踵骨から始まり足趾の基節骨に付着しますので、引き伸ばされ緊張します。
この緊張の増加によりアーチが引き上げられる現象がウインドラス機構です。

この働きにより足をより強固なものにして、前方への推進力を生み出します。

ウインドラス機構が破綻していると、不効率な歩き方や走り方になってしまいます。

最近はスポーツスクールにお子さんを通わせている方も多いかと思いますが、たとえばサッカースクールでドリブルやシュートの練習をしても、しっかりと走ることができなければサッカーが上手かと言われると…
となってしまいますよね。

また、ダウン症候群のお子さんは身体が柔軟な特徴があるのですが足部も柔らかくアーチが未発達です。
ダウン症候群のお子さんをリハビリしていた際にご両親に相談された内容で「夜に膝が痛い」や「外出して疲れる」と言うんです、とよく受ける機会がありました。
これはアーチが未発達のためウインドラス機構が機能せず出ていた症状かと思います。

ウインドラス機構
ウインドラス機構